1.変額保険(有期型、終身型)
これまでの確定利回りの生命保険と異にした逆の表現をすれば、不確定利回りの生命保険のことで、死亡保障を準備しながら積極的な資産形成を可能にした画期的な金融商品です。
その中でも有期型は満期があるもので、終身型は満期がなく一生涯のものといった保障期間の区別があります。
資産運用の内容は特別勘定といういわゆる投資信託で構成されており、話題のiDeCoや積立NISAの考え方やイメージに似ています。
ご案内の通りiDeCoは個人型確定拠出年金というネーミングですが、不確定給付型年金とも言え、変額保険も同様に元本保証ではありません。
変額保険における上記のiDeCoや積立NISAとの決定的な違いは、死亡保障が付加されているということです。後者は積立期間中に死亡した場合、運用がその時点で終わってしまいその時点での残高しか残されないですが、前者の変額保険は当然に死亡保障が付いていますので、積立金額を上回った死亡保険金が準備されています。
ただ、変額保険の場合、保険料のすべてが投資に回るわけではなく、保険としてのコストがかかっていますので、純粋に投資だけの目的であれば、不向きな点もあることにご注意ください。
投資信託はその名の通り、プロのファンドマネージャーに運用を託していますので、ご自身で運用指図をするわけではなく、投資銘柄を選ぶだけで、基本的にはすべてお任せの運用となります。
ご自身のリスク許容度に応じて、慎重に投資銘柄を選択することも大切なポイントで、運用の大半がこの選択(アセットアロケーション)で決定すると言っても過言ではないとも言われています。
2.外貨建終身保険
主に米ドルや豪ドル等を通貨として利用する終身型の生命保険の総称です。
従来の円建保険とは違って、比較的予定利率が高いのが特徴で、確定利回りであっても外貨ベースでは払込金額を十分に上回ることが期待できます。
ただし、当然に為替リスクを伴い、円高円安に左右されることが主なリスクとなります。
円での支払時は円高相場が、円での受取時は円安相場が有利になることは承知の事実で、為替のタイミングによって大きく影響されます。
また予定利率が円建てより比較的高いため、保障として購入する際も円建保険よりも外貨建保険の方に割安感があります。
予定利率にも固定金利と変動金利の商品があり、変動金利の場合、最低利率は保証されており、一般的には市場金利に連動しています。
今後の物価上昇には負けにくい仕組みとなっています。
3.外貨建養老保険
上記2.の外貨建終身保険の有期型で満期のある外貨建生命保険のこと。
当初から年金型として、満期後に年金を受け取る契約の形もあります。満期時に一時金で受け取る選択もでき、受け取る通貨も円もしくは外貨での選択が可能です。
4.外貨建一時払終身保険
主に米ドルや豪ドル等を通貨として利用する一時払型の終身保険の総称です。
従来の円建保険とは違って、比較的予定利率が高いのが特徴です。
ただし、当然に為替リスクを伴い、円高円安に左右されることが主なリスクとなります。
円での支払時は円高相場が、円での受取時は円安相場が有利になることは承知の事実で、為替のタイミングによって大きく影響されます。
銀行の窓口などでも一般的に販売されている商品で、定期預金の代替商品として活用されることが多いとも言われています。
毎年当初契約時に決定された利率で運用された結果、増加した運用益(正式には雑所得)を毎年自動的に円か外貨で受取れるしくみの商品もあり、特に年金受給者や退職金の資産運用などとしても人気があります。
5.利率変動型定額部分付一時払変額終身保険(通貨選択型)
上記5.の外貨建一時払終身保険の一部に変額保険部分がミックスされた金融商品のこと。
大半の資金は安定的に定額で増やす運用を行うのですが、資金の一部を投資商品(株式、債券、不動産、商品等)で運用を行う変額部分を併せ持った金融商品で、契約時に目標値(ターゲット)を決め、その目標に到達した時点で円建の終身保険に切り替わる形で、解約すれば円でそのまま戻ってくるしくみが一般的なものです。
早ければ最短1年で目標に到達し、かなりの高利回りとなる可能性も含んでいますが、逆に運用期間満了まで目標到達せずに当初の一時払相当額(ドルベース)がそのまま最低保証として払い戻されるケースも想定されます。
債券でよくあるいわゆる仕組債のような保険商品で、やや複雑な仕組みの保険商品と言われています。
6.外貨建個人年金保険
主に米ドルや豪ドル等を通貨として利用する個人年金保険の総称です。
従来の円建年金とは違って、比較的予定利率が高いのが特徴で、外貨ベースでは払込金額を十分に上回ることが期待できます。
ただし、当然に為替リスクを伴い、円高円安に左右されることが主なリスクとなります。
円での支払時は円高相場が、円での受取時は円安相場が有利になることは承知の事実で、為替のタイミングによって大きく影響されます。
予定利率にも変動金利の商品があり、変動金利の場合、最低利率は保証されており、一般的には市場金利に連動しています。
今後の物価上昇には負けにくい仕組みとなっています。
ただし、年金商品の場合は生命保険と違って、死亡保障はなく、積立期間中に契約者が亡くなった場合、積立金相当額が戻ってくることになります。
確定年金で受取り期間中に契約者が亡くなった場合は後継者が引き続き受取ることも可能です。
また加入時には身体の診査がありませんので、基本的にどなたでも加入できることも生命保険とは違う特徴です。
7.外貨建一時払個人年金保険
主に米ドルや豪ドル等を通貨として利用する一時払型の個人年金保険の総称です。
従来の円建年金とは違って、比較的予定利率が高いのが特徴です。
ただし、当然に為替リスクを伴い、円高円安に左右されることが主なリスクとなります。
円での支払時は円高相場が、円での受取時は円安相場が有利になることは承知の事実で、為替のタイミングによって大きく影響されます。
銀行の窓口などでも一般的に販売されている商品で、定期預金の代替商品として活用されることが多いとも言われています。
保証期間満了後は原則、年金での受取りあるいは一括での受取りの選択となります。