人生100年時代の脈絡

ここ最近「人生100年時代」というフレーズをあちらこちらで目にしたり耳にしたりしませんか?

確かに平均寿命はどんどん延びているのですが、急に100歳まで極端に延びたのは何か国の策略があるのではと勘ぐってしまいます。

もし、平均100歳まで生きる時代になれば、老後に過ごす時間がこれまで人生80年時代では現役の人が生涯働く労働時間に匹敵すると言われていましたが、それがもっと延長され生涯の残業時間を含んでもまだ足らないぐらいの老後が待っているということになります。

逆に60歳や65歳が定年ではなくなり、もっと長く働き続けなければいけない時代になるということなのでしょうか。

ひとつは公的年金の問題が思い浮かびます。現在65歳以降に年金が給付される仕組みとなっていますが、これが将来的にはどんどん繰り下がり67歳、68歳あるいは70歳支給開始となる時代もそれほど遠くはないということです。

これだけ少子高齢化の社会になると今でも公的年金は実質破綻しています。

よって、もっと長く働き続け、自助努力しなければ生きていけない時代になりつつあるということを暗示しているのではないかと想像します。

「貯蓄から投資へ」と言われ始めてから久しいですが、iDeCoや積立NISAは昨年より急に国が旗振りを始め、人生100年時代に備えて資産運用しなければとけしかけています。

住宅にしても100年住宅などと派手に広告し始め、大きな消費財源を創造して、国の税収を増やす画策をしているのではないかという想像もできます。

一方、我々が日頃顧客に作成しているライフプランもこれまでは平均寿命までをひとつの区切りとして計画してきましたが、人生100年時代となれば、よりロングで健全なキャッシュフローを検討していかなければならなくなります。

長生きできることは本当に幸福なのかあるいは不幸なのかわかりませんが、「お金、健康、生きがい」とこの3つの要素がバランス良く存在しなければ、単に長生きできたとしても必ずしも幸福ではないかもしれません。

皆さんは人生100年時代をどのように考えますか?

2018年07月06日